はじめに
ワーケーションに関してはリモートワークに関連した一大テーマと考えており、私の構想の中核でもあるため折に触れて考察していく予定である。
ワーケーションのメリットについて具体的に説明されている書籍もありぜひ自分でも実施したいと考えている読者や企業のマネジメント層も多いのではないだろうか。
個人の発想や創造性はその人の移動距離に比例する
という趣旨の意見をよく目にすることがあり、筆者も実感としてそう思っている。
筆者が初めての海外旅行は1998年の大学生の時でアフリカのモロッコだった。モスレムの国ありサハラ砂漠への入り口でマラケシュ、フェズ、メクネスなど1000年以上昔からの旧市街に滞在することもでき、多くのカルチャーショックを受けたのであった。言葉もフランス語とアラビア語が公用語なので英語が通じず英語が話せるひとに会うとだまされるなど不便なことも多く、それを含めて良い経験だったと思っている。
その旅行の帰路、トランジットのロシアのシェレメチェボ空港で同じくモロッコからロシア経由で日本へ帰国便を待っているひとりの日本人女性と話をする機会があった。おそらく30代で日本へ渡航するモロッコ人と流暢なフランス語で会話をしていた優秀な女性という印象を受けたことを記憶している。
その女性が私に、
「学生時代は旅行する時間はあるけどお金がない、社会人になると旅行するお金はあるけど時間がなくなる」
と言ったのがとても印象に残っている。
周知のように、日本は30年近く経済成長が低い状態にあり、その女性が当時言ったほどには今の社会人に特に海外旅行に出かけられるだけの十分な収入がない状態になっているのが現状である。
旅行をすることや環境を変えることによって個人のアイデアに良い影響を与えることが事実であれば、満足に旅行に出かけられない状況はますます日本人の生産性が上がらなくなる負のスパイラルに陥るのではないかと筆者は自論を持っている。
リモートワークは時間を有効に使える側面もあるため、ワーケーションとして今まで日本の社会人にはできなかったスタイルの旅行や休暇の過ごし方も実現できるようになるだろう。
リモートワークを基盤としたワーケーションは負のスパイラルを断ち切って生産性を上げることにつながる重要なシステムであると私は考えています。そして、地方に活気を与えることのできるシステムであるとも考えている。
近い将来
社会人になると旅行する時間もお金も手に入れられる
と言えるようになる日が来ることを願っている。
このサイトではワーケーションのメリットや副次的な効果と具体的にどうやってワーケーションを推進すればよいのかといったことを述べて行きたいと考えている。