給料の上げ方を考える

デービッド・アトキンソン著「給料の上げ方ー日本人みんなで豊かになる」に、これから日本人労働者が給料を上げるための手段を以下の4つが挙げられている。

  1. 海外移住
  2. 給与交渉をする
  3. 転職する
  4. 企業する

基本的には海外のように2.給与交渉をしない限り、経営者が自主的に給料を上げることは期待できないと言う主張である。

経営者側から「解雇規制を緩和するべき」と言う主張や、学者の「労働市場の流動性を高めるべきで、流動性が高くなると給料が上がる」と言う主張が多くあります。これに対して著者のデービッド・アトキンソン氏は日本的な間違った見方としている。

海外の流動性が高く給料が高いのは、解雇規制が緩和されているからではなく、日本と異なって、海外では労働者がすぐに会社を見限って転職するからであると述べられている。

給料の決定要因は以下のが2つあり

  1. 付加価値
  2. 労働分配率

付加価値はいわゆる粗利とほぼ同義で、労働分配率は粗利のうちどれくらい従業員に給料として配分されるかを意味する。

そして、日本企業の労働分配率は他の先進国平均と大きな差はないため、労働者1人ひとりが創出する付加価値に影響される。

もちろん、給料交渉をする際には現在および将来的に給料に希望金額に見合った付加価値の創出が必要となる。労働者が創出する付加価値を労働生産性と言い、労働生産性を上げるためにはイノベーションが必要不可欠だ。

リモートワークをベースとしたワーケーションやリカレントはイノベーションを生み出しやすい新しい仕組みと考えられるので、労働者の給料を上げるためには積極的に取り入れることを検討してみてはどうだろうか。

労働者から見て、給料交渉もうまく行くめどがなく、現在の労働環境がイノベーションを期待できる環境もないのであれば、リモートワークのようにイノベーションを生み出すことが期待できる環境のある環境に移ることを検討するのも良いかもしれない。

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