ダイナミックプライシング

日本政府は観光立国を目指して、2030年までにインバウンド6000万人の目標を掲げていているのは周知のことと思う。

それに伴い京都や沖縄、富士山などはオーバーツーリズムによる問題が顕著になっている。

景気低迷が続き、日本国内での消費が低下しておりさらに少子化も改善されないため、その打開策が観光立国化でありインバウンドの誘致なので、オーバーツーリズムだからと言って観光訪日外国人を減らすということにはならないのが一般的な見解と思われる。

筆者も浅草まで徒歩10分の墨田区に住んでおり、訪日外国人がコロナ明けでさらに多くなったと感じており、個人的にはたいへん嬉しく思っている日本人の一人である。

浅草のような外国人観光客が多い地域は飲食店などの値段も比較的高く設定されていて、住民としてはガマンが必要ではあるが、外国人観光客に消費担ってもらう目的からは仕方がないことだと考えている。

 

また、筆者は美術館にもしばしば鑑賞に出かけるのだが、休日の上野や六本木は多くの外国人観光客でコロナ前にも増して賑わっていると感じている。

そのため、入場にも待ち時間がかかったり、館内での混雑もあるため、インバウンドが増える前より快適さは失われつつあるとも危惧している。

 

一方、企業の利益最大化の手段やとしてダイナミックプライスの導入が進んでおり、東京ディズニーランドの入場料やプロ野球の観戦チケットなどで混雑時と通常時での価格が変動する設定になっている。

ダイナミックプライスにより、需要と供給が調整されるために混雑の緩和策として一役買っており、今後も採用する企業や公共施設で増えると考えられる。

当然、休日など需要が増える時期に値段が高くなるため、通常のカレンダーで勤務している日本人にとっては以前より割高になってしまうことになりる。特に、ゴールデンウィーク、盆や正月に連休を過ごす文化なので今後国内への観光も難易度が高くなっていくと予測される。

 

ワーケーションが実現することにより、ダイナミックプライスを利用して逆に割安になった時期や時間帯に活動できるため、今までよりも良い方向にインセンティブが働くとも考えられまる。

また、ワーケーションでは10日連続や場合によってはひと月以上の比較的長期間での旅行が実現可能となるため、今まで訪問しづらかった地域に訪れたり、何かのスキルを身につけるような長期間を必要とするアクティビティが実現できるようになる。

別のテーマであらためて触れるが、比較的長期間の旅行が可能になると京都のような特定の地域のオーバーツーリズムを他の地域に分散することにより緩和することにも役立つと考えられる。

 

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です