DX推進におけるリモートワークとそのリスク

多くの企業がDXを推進してると思われるが、リモートワークがDX推進において関係があるのか、あるとすればどの程度関係があるのだろうか。

DX推進を停滞させている要因となるリスクはどういったことだろうか。

IPAが発行しているDX白書2023(進み始めた「デジタル」、進まない「トランスフォーメーション」)によると

https://www.ipa.go.jp/publish/wp-dx/gmcbt8000000botk-att/000108041.pdf

 

多くの企業でDX推進においてリモートワークは重要と考えている

DXの推進の文脈では、企業の環境変化への対応や新サービスの短期間での立ち上げなどのビジネスニーズに対応する ためには、企業のITシステムにはスピード・アジリティや社会最適、データ活用を実現する機能が求められる。

 

ビジネスニーズに対応するためにITシステムに求める機能の重要度の項目ではリモートワークが含まれており、重要であるとまあまあ重要であるの合計が57.3%となっている。

 

 

 

達成度は達成しているとまあまあ達成しているの合計が39.7%という現状である。

DX推進の文脈ではリモートワークの重要度の比率も高くなると想定される。

 

 

リモートワークでの想定リスク

一方でDX推進に関連したリスクへの深刻度評価によると以下が項目に上がっている

  1. サイバー攻撃
  2. 個人情報保護と法令遵守
  3. ワークスタイル変化にともなうリスク
  4. なりすまし、不正アクセス
  5. 端末の紛失・盗難
  6. デジタル技術を利用した製品・サービスの提供に伴うリスク
  7. レピュテーションリスク
  8. 内部不正

リモートワークに関連するリスク項目は2.3.4.8.が該当する。

ちなみに、生産性の低下を理由にリモートワークを取りやめた企業はここでは3.ワークスタイル変化にともなうリスクを懸念していることになる。

 

リモートワーク自体がDXであるが、リモートワークはDX推進においてビジネスニーズに対応するための要素でもある。

すでに認識済みのリスクが解決できなければ、DX化は停滞することになる。

運用のセキュリティバイデザインのテーマでも触れたが、ワークスタイルにともなうリスクと内部不正はログやテキストデータなどの分析によるリスクの可視化で解決できる。

社内のデータを活用することにより、リモートワークそして社会変革につながるようなDX化が促進されることを期待したい。