世の中の情勢や環境の変化によって必要な条件も変化する前提ではあるが、関連書籍や筆者が実際に運用に基づく
- 柔軟なポリシーと文化および制度
リモートワークを運用する企業は、柔軟な働き方のポリシーの策定、リモートワーク文化を育成する必要がある。従業員が自分の生産性やワークライフバランスを維持できるような環境を整備することが重要。
評価制度を中心とした、リモートワークにあった制度設計も必要となる。リモートワークでは従来の勤務時間に拘束されることが少なくなり、従業員の業績を成果に基づいて評価する仕組みを構築が求められる。
リモートワーカーに対して、必要なスキルや知識を習得するためのトレーニングや教育プログラムを提供。従業員の成長と能力向上を支援することで、評価制度の向上にもつながる。
- 適切なインフラ
従業員がリモートで仕事を行うため、高速かつ安定したインターネット接続、リモートアクセス用のセキュアなネットワーク、クラウドベースのサービスやアプリケーションへのアクセスなど。
ビデオ会議やファイルのアップロード・ダウンロードなど、大容量のデータを扱う場合もあるため、Wifiなど快適な接続が重要。
作業スペースの確保も当然必要なインフラと考えられる。
リモートワークするための静かで集中できる作業スペースが必要です。机や椅子、必要に応じてデュアルモニターなどの設備があると効率的に作業ができる。
- コミュニケーションツール
リモートで働くチームメンバー同士が円滑にコミュニケーションを取るために、適切なコミュニケーションツール。ビデオ会議、チャット、共有ドキュメントなどを容易に行えるツールの導入が前提となる。
チームメンバーや上司との連絡を取るためのコミュニケーションツールとしては、SlackやMicrosoft Teamsなどが一般的。ビデオ会議ツールでは代表的なものとしてZoomやMicrosoft Teams、Webexなどがある。
チームメンバー間でファイルを共有する必要があるため、BoxやGoogle Driveなどクラウドストレージやファイル共有サービスも必要。
- 業務管理ツール
リモートワークを効果的に運用するためには、業務の管理やタスクの割り当て、進捗状況の追跡などを行うための適切なツールが必要となる。プロジェクト管理ツールやタスク管理ツールなども重要。
自分のタスクやスケジュールを管理するためのツールが必要。代表的なものとしてはTrelloやAsana、またはGoogleカレンダーなど。
- 従業員のサポートとトレーニング
リモートワークに慣れていない従業員に対して、適切なサポートやトレーニングを提供することも重要。リモートワークのベストプラクティスやセキュリティ手順、コラボレーションツールの使い方などを従業員に教育することが必要となる。
また、従業員のモチベーションが落ちたり、何か困ったことが起きていないかを確認するため1on1などの制度を設けることも必要。
- セキュリティ対策
最後に、リモートワークはセキュリティ上のリスクを増大させる可能性がある。企業は、適切なセキュリティポリシーやプロトコルを確立し、従業員が機密情報やデータを安全に扱えるようにする必要がる。これには、データの暗号化、セキュリティソフトウェアの導入などが含まれる。
最近ではゼロトラストの概念を取り入れてエンドポイントセキュリティなどデバイスの管理やと認証プロキシなどを重点的に強化するケースなどもトレンドになっている。ゼロトラストは明確な定義はないためユーザー環境や運用によっても何を実装するかは変わる。